戦争博物館
Darwin Military Museum

イーストポイントにある戦争博物館イーストポイントにある戦争博物館

戦争博物館、Darwin Military Museum はダーウィンを訪れたら是非とも見学していってほしい施設です。第二次世界大戦時の旧日本軍によるダーウィン空爆に関してはここが一番充実しています。

しかしここは戦史、武器に関する膨大な資料があり、当然のことながらオーストラリア人向けに英語で書かれていますので、心の準備なしに行っては圧倒されてしまいかねませんので、基礎知識を頭に入れて下準備をしていくことをお勧めします。

歴史的背景

ダーウィン港で爆撃の被害を受けた船ダーウィン港で爆撃の被害を受けた船

ダーウィン空爆というと2月19日の攻撃のみと考える人が多いですが(オーストラリア人も含めて)、しかし実際の攻撃は1942年の2月19日から翌年43年の11月まで64回の爆撃が行われました。また最初の空爆の一か月前、1月20日には、当時重要な軍港であったダーウィン港を閉鎖する作戦を行っていた潜水艦四隻のうちの一隻、伊124号がオーストラリアの船に発見され、攻撃を受け、80名の乗組員とともに沈没しました。現在この沈没場所は、アメリカやオーストラリアの沈没船と同様に、豪州政府により”戦士の墓場”として認定されて、誰も近づくことは許されていません。

ダーウィン空爆から70年を記念してつくられたWharfにある壁画ダーウィン空爆から70年を記念してつくられたWharfにある壁画

戦争博物館の内部の様子

戦争博物館には、新館、旧館、外の武器・戦車等展示場と3つに分かれています。

新館の内装、最新の映像テクノロジーを使った展示が見られます。新館の内装、最新の映像テクノロジーを使った展示が見られます。

新館内でぜひ見てほしいのは、当時の写真を使って作られた映画です。施設見学中にサイレンのような音が鳴り響いたら、奥の椅子が多数並べられている部屋に入ってください。正面のガラスがスクリーンとなり約20分の映画が上映されます。展示物や資料だけで得られるのは知識のみで、なかなかその当時の様子を想像することは難しい。史実に忠実に基づいて作られたこの短編映画は見る価値があります。

★注

旧館は見つけにくいので注意して探してください、ここは絶対に見るべきポイントです!カフェを通り抜け、外に出て10メートルくらい直進、右に曲がりますと、小さな入り口があります。WWII当時の指令室をそのまま資料館にしたもので、実際に使われた旧式のレーダーなどがあります。

ここには日本兵の遺品が展示されています。日本兵と豪兵の軍服が一つのガラス箱に入っているのを見ると、今の日豪の良好な関係を感じることができます(博物館側はそこまで考えて設置したのではないでしょうが、敵国としての憎しみがないことは明らかです)そのほかに、日本刀、日本側の旧式の武器、寄せ書きの日の丸などが丁寧に展示されています。

並べて展示される日本兵とオーストラリア兵並べて展示される日本兵とオーストラリア兵

旧館を出ますと、左手に日本庭園があります。博物館の方々が日本との現在の友好な関係を記念し、庭園を造ったそうです。そしてその向かいには第一次世界大戦とその後の戦史を記録した資料があります。当時の大日本帝国圏が拡大していく様子など興味深い資料があります。

屋外には戦車、大砲、トラック、爆撃機など実物が展示され、毎年増えています。屋外の展示物の中で、是非見てもらいたいのが、砲台です。新館を背に左手にまっすぐ進むと要塞のような建物がありますので中に進み、細い階段から上に上がってください。

ここには日本からの攻撃に備えて作られた9.2インチ砲です。この大砲が作られたとき(1944年)は、日本軍はすでに東南アジアから撤退しており、実戦でこの大砲が使われることはありませんでした。

一際大きな9.2インチ大砲一際大きな9.2インチ大砲


この大砲は戦後解体され、現在あるのはレプリカです。解体を行ったのは日本の会社藤田サルベージ。なぜ日本軍の船を攻撃するために作られた大砲が、日本の会社によって解体作業が行われたのかはこちらのビデオをご覧くださいませ。その後の日豪友好に大きく寄与した素晴らしい話です。

最後に

また、最後に一つだけ忠告を。オーストラリア人は戦争を過去のことととらえ、爆撃による被害を恨みに思って現在に生きる若い日本人に怒りをぶつけるようなことはしませんが、だからと言ってその寛容さに甘え、観光客然として、わいわい騒ぎながら笑顔にピースで写真を撮ることは、誰からも好ましく思われることはありません。(現地の日本人にとっても)

実際に戦争を経験した世代は別として、その後の若い世代のオージーは、「戦争は国と国との争いであり、当時の兵隊たちも国のために戦ったのだから、敬意を払うべきである」という考えを持っている人が多いのです。もしも勇気があれば、見学をしている人たちに話しかけたり、質問してみてはいかがでしょうか。きっと皆さん真摯に答えてくれることと思います。



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